六本木にアートとサイエンスを軸とするギャラリーがオープン
《Ryoanji -Sekitei-》(写真上、2016)と《Parking》(写真下、2016)。龍安寺・石庭の石に、駐車場の車や野良猫がシンクロする

六本木にアートとサイエンスを軸とするギャラリーがオープン

10月8日、東京・六本木に新たなギャラリー「Art & Science Gallery Lab AXIOM」がオープンした。作品展示に留まらず、アートとサイエンスを軸とした様々な活動の拠点となるギャラリーのコンセプトを象徴するオープン展には、本施設のアーティスティック・ディレクターを務めるメディア・アーティスト、脇田玲による個展「FLUID」が開催されている(12月27日まで)。


 脇田玲は、これまでにアルス・エレクトロニカ・センターや文化庁メディア芸術祭などで、科学技術によって日常の見え方を変える作品を発表してきた。2015年には、AXIOMの前身である「hiromiyoshii roppongi gallery」の2階スペースにて、「SCALAR FIELD OF SHOES」を開催。テクノロジーと写真、映像、音楽などの複合的な空間を演出した。

 今回の個展では、空気の流れを可視化することによって、日常的な空間に新たな気づきや想像を与えてくれる作品を発表。《Fumished Fluid #3》(2016)は、物質と空気の連関を想起させるインスタレーション。目の前の壺や箱を含めた空間にプロジェクター映像を投影することで、そこにあるかもしれない空気の流れを想像させる。

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Fumished Fluid #3 2016

 また、《Ryoanji - Sekitei-》(2016)と《Parking》(2016)の連作は、対比によって新たな視点を風景に与える試み。京都にある龍安寺の石庭と、東京都内の駐車場を真上から撮影。そこに流れ得る空気の流れを映像化することで、著名な観光地と匿名的な場所の、類似と差異を提示している。

 どの作品も、先端的な科学技術を取り入れていながら、日常の異なる見え方に直感的に気づかせてくれるのが特徴だ。

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壁から出た突起とプロジェクター映像によって、空気の流れを仮定する《Relief》(2016)

 ギャラリーは今後、子どもや社会人を対象としたワークショップ、トークイベント、企業や自治体へのコンサルティングなどを行っていくという。「ギャラリー・ラボ」の名が示す通り、展示スペースだけでない、アートとサイエンスの化学反応が起こる場となっていくことが期待される。

 10月21日には、4つのギャラリーが集まる「complex665」が徒歩数分の場所にオープン。また、10月21日~23日には「六本木アートナイト2016」も開催される。ますます多様なアートが見られる六本木の街で、「Art & Science Gallery Lab AXIOM」は先鋭的な一角となっていくだろう。

脇田玲「FLUID」
会期:2016年10月8日~12月27日
会場:Art & Science gallery Lab AXIOM
住所:東京都港区六本木5-9-20 2階
電話番号:03-5772-5220
開館時間:13:00~19:00
休館日:日月祝休
URL:http://as-axiom.com/
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