林に囲まれた美術館で出会う キース・ヘリングのポップアート
All Keith Haring Works © Keith Haring Foundation

林に囲まれた美術館で出会う キース・ヘリングのポップアート

この先に本当に美術館が......? 木々の間をぬけていくと現れるのは、中村キース・ヘリング美術館。世界で唯一、キース・ヘリングの作品を専門に展示するこの美術館は、四季の変化が身近に感じられる八ヶ岳のふもと、山梨県北杜市にあります。現在は、リニューアルオープン記念展「KEITH HARING MULTIPLEXISM #KeithHaringNow 多重化する二○○○年代以降のキース・ヘリング像」が開催されています。


1980年代ポップ・アートの象徴的存在、キース・ヘリング

 キース・ヘリングは、ニューヨークの地下鉄の広告掲示板に黒い紙を貼ってチョークで絵を描く「サブウェイ・ドローイング」からキャリアをスタートさせた、1980年代を代表するアーティスト。

 中村キース・ヘリング美術館に展示されている作品はすべて、医薬品製造や販売を支援するシミックホールディングスCEO・中村和男さんの個人コレクションです。

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All Keith Haring Works © Keith Haring Foundation

 キース・へリングの作品に合わせて空間もつくられている展示は、見応えたっぷり。3メートル以上ある彫刻《無題(アクロバット)》や《無題(踊る二人のフィギュア)》が展示されている部屋は、圧巻です。大きな彫刻作品は、360度ぐるりと回って見ることができます。ぜひこの展示空間を体感してみてください。

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All Keith Haring Works © Keith Haring Foundation
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All Keith Haring Works © Keith Haring Foundation

子どもの視線で想像力をふくらませて

 《ストーリー・オブ・レッド&ブルー #1-21》は、子どもたちのために制作されたリトグラフです。アメリカの学校では教材として取り入れられている、画に沿って物語を作っていくプログラムです。

 シンプルな色とかたちが、子どもたちの想像力をかき立てます。ヘリングキッズ・レッスン・プランズのサイトでは、本作品を題材にし、子どもたちが考えたストーリーも見ることができます。

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All Keith Haring Works © Keith Haring Foundation

 このシリーズは座ってみることが可能。忙しい日常を忘れて、じっくり作品と向きあうことができます。童心に戻って、オリジナルの物語をつくってみるのも楽しいかもしれません。

 いま開催中の「KEITH HARING MULTIPLEXISM #KeithHaringNow 多重化する二〇〇〇年代以降のキース・ヘリング像」展では、キース・ヘリングの作品と、縄文時代の土偶のレプリカである《縄文のビーナス》、《仮面の女神》などを対峙させてみせています。

 八ヶ岳は縄文時代に豊かな文化が育まれてきました。ヘリングの世界観と縄文時代の表現はどこか通じるものを連想させるという、この場所ならではの切り口が刺激的です。

レストランやスパ、宿泊施設も

 美術館では、敷地内にスパ、レストラン、宿泊施設が併設されているのも魅力です。八ヶ岳ロッジアトリエには、キース・ヘリングのほか、アンディ・ウォーホル、ジャン=ミシェル・バスキアのポスターが展示された部屋も。プライベートなパーティーハウスで結婚式といったプランも立てられます。

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 筆者が美術館を訪れた11月初旬、八ヶ岳はちょうど紅葉が見ごろでした。春の芽吹きも、夏の緑も捨てがたいですが、秋はおすすめのシーズンです。

 *本展の期間中は無休ですが、展示替えのため冬期休館があります。詳細は美術館までお問い合わせください。

KEITH HARING MULTIPLEXISM #KeithHaringNow 多重化する二〇〇〇年代以降のキース・ヘリング像
会期:2015年3月21日〜2016年1月4日
場所:中村キース・ヘリング美術館
住所:山梨県北杜市小淵沢町10249-7
電話番号:0551-36-8712
開館時間:9:00〜17:00
休館日:会期中無休
URL:http://www.nakamura-haring.com/index.html
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